光回線は法人向けと個人向けで何が違う?ビジネス利用で失敗しない選び方
オフィスや店舗、あるいは自宅事務所などで、法人としてインターネットを使う場合に気になるのが光回線の「法人向けサービス」と「個人向けサービス」の違いです。「個人向けの回線を法人が利用して問題ないのか」「法人化のタイミングで回線契約も切り替えるべきなのか」など疑問は多いもの。具体的に法人向けと個人向けサービスは、なにが違うのでしょうか? 本記事では、表面的な違いだけでなく、ビジネス上のリスクなども踏まえて、両者の違いを解説します。
- 目次
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1.法人向け・個人向けの違い
結論から言うと、一番の違いは「請求書払いができるか」「固定IPが使えるか」「サポート体制の充実度」の3点です。
まずは、法人契約・個人契約の違いについて主なポイントを整理し、それぞれについて詳しく解説します。
| 法人契約 | 個人契約 | |
|---|---|---|
|
契約名義 |
法人名義での契約が可能 |
個人での契約 |
|
支払い |
インボイス対応・請求書払いに対応 |
クレジットカード払いが一般的 |
|
利用料金 |
大きく変わらない |
|
|
通信品質 |
大きく変わらない |
|
|
プラン形式 |
帯域保証型・専有型などのプランも選択可能 |
基本的にベストエフォート型のみ |
|
IPアドレス |
固定IPアドレスを利用可能(オプション) |
動的IPアドレス |
|
サポート体制 |
24時間対応、オンサイト保守などを提供するサービスも |
営業時間内のみなど標準サービスに限定される |
①契約名義
個人向けサービスは個人名義での契約となりますが、法人向けサービスでは法人名義(屋号含む)での契約が可能です。法人で利用するにあたって、法人名義での契約が必須となる場合は、法人向けサービスを利用します。
②支払い
個人向けサービスではクレジットカード払いが一般的なのに対し、法人向けサービスではインボイスに対応した請求書払いが可能で、経理処理や税務申告がスムーズに行えるのがメリットです。
③利用料金
「個人向けサービスの方が安い」というイメージがありますが、法人向けサービスでもコストを抑えたサービスがあり、コスト面の違いはあまりありません。
④通信品質
個人向け・法人向けともに、通信速度や安定性などは、電力会社などが提供する独自回線や、NTT東日本・西日本が提供する「フレッツ光」などベースとなる回線に依存し、契約形態による違いはありません。ただし、法人向けではより安定した回線を提供する「帯域保証型」や「専有型」といったプランが用意されているサービスがあります。
⑤IPアドレス
個人向け・法人向けともに基本的にはインターネット接続のたびにIPアドレスが変わる「動的IPアドレス」での利用になります。ただし、法人向けサービスでは、固定IPアドレスオプションが提供され、利用可能です。
⑥サポート体制
個人向けサービスの標準的なサポートに対して、法人向けサービスではより充実したサポート体制を用意しているケースが多く見られますが、サービスによって大きく異なるため、確認が必要です。
2.法人向け・個人向けを選ぶ際の、3つのポイント
前提として、契約名義や支払い方法について法人向けの対応が必要な場合は、法人向けサービスを利用することになりますが、そのほかのポイントは何を基準に選べばよいのでしょうか。ここでは大きく違いがでる3つのポイントについて解説します。
特に「回線の安定性」「固定IPの有無」「サポートの安心感」の3つが、ビジネス利用において重要な判断基準になります。
<ポイント1:回線品質>帯域保証型・専有型は必要か?
💡 一言でいうと:「他者と共有する一般道」か、「自社専用の高速道路」を作るかの違いです。
通常、インターネット回線の速度は「ベストエフォート型」で提供されます。これは、他者と回線を共有することを前提に、回線事業者が提示した最大速度を上限として提供するものです。回線の混雑状況により、速度が低下する可能性があります。
これに対し、「帯域保証型」は、他者と回線を共有する点はベストエフォート型と同様ですが、その企業が一定の帯域を使えるよう保証するサービスで、混雑時にも極端にインターネットが遅くなるリスクをなくし、安定的に利用できます。さらに「専有型」は1つの回線を1企業で利用するもので、他の利用者の影響を受けることが一切なくなり、回線速度を最大限活用できますが、料金が高額になります。
より安定したインターネット環境が必要な企業にとって「帯域保証型」「専有型」は有効な選択肢となりますが、「ベストエフォート型」も十分な速度が出るため、一般的なインターネット利用であれば問題ありません。さらに最近は最大通信速度10Gbpsを謳った10G回線サービスも登場しており、「Web会議が多い」「画像・動画といった大容量データを頻繁にやり取りする」など、回線速度が気になる場合はそれらを利用するのも1つの方法です。

<ポイント2:IPアドレス>固定IPアドレスはなにに使うのか?
💡 一言でいうと:ネット上の「変わらない会社の住所(看板)」のことです。
「IPアドレス」は、インターネット上の“住所”に例えられますが、PCやスマートフォンから、メールを送付したり、Webサイトを閲覧したりする際に、自分の場所を示すために用いられます。
IPアドレスには数に限りがあるため、通常インターネットに接続する際は、プロバイダが持つIPアドレスを共有します。この場合、「動的IPアドレス」といって、接続のたびに割り当てられたIPアドレスを利用するため、IPアドレスが固定されません。
これに対し、「固定IPアドレス」を取得することで、常に決まったIPアドレスを利用して、インターネットにアクセスできるようになります。

固定IPアドレスが必要になるのは下記のようなケースです。
- 拠点間をセキュアにつなぐための「VPN」を構築する
- リモートワーク中など、社外から社内のサーバーに接続したい
- クラウドサービスや取引先のシステムなどを利用する際、セキュリティの観点で「特定IPアドレスからのみ利用可能」と設定したい
これらの事情がなければ、動的IPアドレスで問題なく利用できます。
<ポイント3:サポート体制>緊急時のサポートは要チェック
💡 一言でいうと:ネットが止まった時の「駆け込み寺」がどれだけ充実しているかです。
最後に、契約前に必ずチェックしておきたいのが、サポート体制です。インターネット回線が業務に不可欠になっている今、トラブルから復旧まで時間がかかると、ビジネスへの影響も大きくなります。
「メールやチャットのサポートしか用意されていない」「電話窓口の対応時間が限定されている・なかなかつながらない」といった状況では不安があります。法人向けサービスでは、充実したサポートを謳い、24時間365日の電話サポートや、技術者が現地で対応してくれるオンサイト保守などを用意しているものもありますが、サービスによって体制・サポート内容は様々です。具体的にどのようなサポートを受けられるのか、事前に確認しましょう。
3.ユースケース別:おすすめの契約プラン
ここではユースケース別に、おすすめの契約プランを解説します。
■ インターネット回線があればよく、個人名義での契約で問題ない
個人事業主やSOHOなど、個人名義の契約、クレジットカード払いで問題なく、大容量の回線は不要、というのであれば、個人向け回線サービスで問題ありません。
■ Web会議などを頻繁に利用するため、安定して利用できることを重視
万が一のトラブル時にも迅速に対応できるよう、サポートが充実した法人向け回線の利用をおすすめします。大規模な拠点で利用するといったことがなければ、帯域保証型や専有型ではなく、ベストエフォート型でも十分対応できます。
■ テレワーク中に社内のファイルサーバーにアクセスしたい、複数拠点間でVPNを構築したい
固定IPアドレスが必要になるため、標準で提供されるもの、または固定IPオプションを利用できるサービスを選びましょう。
■ 大規模な拠点で、人数・端末数が多い
- 大容量データを頻繁にやり取りする
- BCP対策として、遠隔拠点にバックアップデータを転送する
いずれも日常的に広帯域で安定した通信が必要になります。法人向けサービスで帯域保証型・専有型も検討することをおすすめします。
4.失敗しないサービス選び・3つのポイント
法人向け光回線サービスも数多くありますが、そのなかからどう選べばよいのでしょうか。回線選びに失敗しないために押さえておきたいポイントをまとめました。
①回線・エリア
光回線サービスは大きくNTT東日本・西日本が提供する「フレッツ光」をベースとするものと、独自回線を利用するものに分けられます。独自回線は回線の速さを強みとしていますが、提供エリアが限られるものもあり注意が必要です。特に複数拠点を展開する場合など、拠点ごとに違う回線を使うことになると契約などが煩雑になるため、統一できるサービスの利用も有効です。
また、回線には同時接続台数の上限が設定されています。従業員数が多い場合など、PC+スマートフォンの台数が上限を超えないかも確認しましょう。
②サポート体制
上でも触れたように、サポート体制はサービスによって大きく異なり、月額料金が安いサービスのなかには、サポートが貧弱なケースもあります。通信障害などのトラブルが発生した際に、「サポートにつながらない」「復旧の目途が立たない」というのでは問題です。「緊急時に、電話がつながるか」を1つの基準とし、24時間365日対応や、法人専用のサポートデスクなどオペレータと会話できる体制の有無などを確認することをおすすめします。
③料金プラン・キャッシュバック条件
価格を比較する際に、注意したいのがキャッシュバックです。高額なキャッシュバックを謳うサービスもありますが、「有料オプションへの加入が必要などの条件がある」「申請手続きが煩雑」などのケースも。オプションの解約漏れや、担当者の手間・工数から、かえって高くつくことになりかねません。シンプルで透明性の高いプランのサービスを選ぶことが、長期的にコストを抑えることにつながります。
5.ほかにも気になるポイントをQ&Aで解説
Q. 個人事業主でも法人向けサービスを契約できますか。
A. 多くのプロバイダや回線事業者では、屋号付き個人事業主として法人向けプラン・サービスを契約できます。ただし、開業届などの書類が求められるケースもあるため、確認必要です。
Q. 家庭用ルーターは法人向けサービスでもそのまま使えますか。
A. ルーターのスペックにもよりますが、そのまま使えるケースが多いです。家電量販店などで購入したものでも利用可能なほか、事業者がレンタルで提供する場合もあります。
Q. 現在の個人契約から切り替えることはできますか?
A. 詳細はサービスごとに確認が必要ですが、切り替えも可能です。「フレッツ光」や「光コラボ」を利用している場合、同じく「フレッツ光」「光コラボ」の回線であれば、工事不要で、契約のみを変更できます(転用・事業者変更)。ただし、独自回線への乗り換え・独自回線からの切り替えは新規工事が必要です。
6.おすすめ法人向け光コラボレーションサービス「プラチナ光」
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契約にあたっても登記書類などの用意は不要で、Webからのお申し込みですぐにご利用可能、シンプルな料金プランで、有料オプション加入などの条件もありません。「シンプルでリーズナブルなプランで利用できること」「法人向けならではの充実したサポートがあること」がプラチナ光の強みです。ぜひご検討ください。
